2023年11月21日(火)に埼玉県の奥長瀞へ風景写真を撮影しに行ってきました。
テーマは「紅葉と渓谷」と決めていたのですが、残念ながら紅葉のタイミングを外してしまい、気分転換がてらの風景写真の撮影となってしまいました。
2021年にもだいたい同じタイミングで三峰神社へと向かったのですが、紅葉ど真ん中といったかんじでしたので、今回も同じリズムで向かったら若干早く過ぎ去ってしまったとのこと。
奥地となると場所によっては地味にタイミングが早かったり遅かったりするので、公にされている紅葉の情報があてにならないこともしばしば。
そんなこんなで一人旅推しへの備忘録を兼ねて、ここに記録を残すこととします。
車で行けばスムーズな予定をサクッと組める手前、あえてローカルの電車とバスを使い、いかに孤独感を堪能できるかということも旅の醍醐味だとおもうので、参考までに。
電車で川又へいこう!東京の上野駅から埼玉県の三峰口駅へ
僕は現在、千葉の柏に住んでいるのですが、東京を拠点とした見方をしたほうがシンプルになることを踏まえて、「上野駅」をスタートとします。
上野駅のスタートを5時42分発の山手線にしました。
理由は、三峰口駅から目的地となる川又まではローカルのバスを使う予定なのですが、本数と時間の兼ね合いがあるからです。
早く着く分には問題ないのですが、目的地へ向かうバスが午後に1本しかないことが割りと普通であり、バスに乗り遅れないための余裕をもたせて、ということです。
電車でのアクセス|上野駅~三峰口駅まで
上野駅を出発したのは5時42分発の山手線です。
ここから3回乗り換え+5分程度のお散歩をこなして、8時54分に三峰口駅着を目指します。
理由は、三峰口駅から10時20分に出発するバスに乗るためです。この時間以前に三峰口駅につくことはできないため、自然とこの時間に決まりました。
3時間以上かけてやっと長瀞駅に到着、という段取りです。
上野駅~池袋駅|JR山手線
- 8:42~5:59
池袋駅~飯能駅|西武池袋・秩父線準急
- 6:04~7:00
飯能駅~西武秩父駅|西武池袋・秩父線各停
- 7:12~8:05
- 西武秩父駅から秩父鉄道の御花畑駅まで歩いて5分程度
御花畑駅~三峰口駅|秩父鉄道
- 8:34~8:54
バスでのアクセス|三峰口駅~川又まで
無事に目標とする三峰口駅へと時間内につくことができました。
次は西部観光バスで川又へと向かいます。片道650円でスイカも使えます。
バスは10時20分に出発するので、しばし休憩。
間違えないように何度も乗り換えをするので、けっこう疲れますね。
僕としてはぶっ通しで目的地へ向かうというよりも、いかに疲労を積みあげないように行動するか、ということのほうが重要ですので、この小休止はありがたい。
バスが予定通りの時間である10時20分につくと、目的地までは40分ほどのバスの旅です。
このバスに乗り、目的地である川又へ向かう途中に、雷電廿六木橋〈らいでんとどろきばし〉というループ橋があるのですが、ループ橋を見越して立派なサイズの滝沢ダムがあります。
バスは次第にループ橋へ近づき、ループ橋を渡って川又へと抜けるので、スケール感溢れる滝沢ダムと雷電廿六木橋のスケール感にしびれながら、窓ガラス越しですが写真撮影を愉しめました。
川又で気ままに写真撮影。山奥で入川渓谷を独り占め。
11時に川又へ着きました。大きなバスに僕一人だけ、優越感が半端ないです。
場所が場所なだけに、バスのドライバーさんに帰りの時間が間違っていないかのチェックを伺ったのですが、、、聞いてよかった。
ネットに乗っていた時刻表はコロナ以前のもので、2023年度中にアップデートされているとのこと。
これにより、事前に予定していた14時25分に川又発の三峰口駅行きに乗る予定の便がなくなってしまい、15時50分発の大滝温泉遊湯館行きへと変更することになりました。
この変更により、予定が全てずれることになってしまいました。とはいえ聞いといてよかった!
いざ、入川渓谷へ!
川又に着いてからの時間を絡めた綿密な予定はあえてたてていませんでした。バスから降りるとすぐそばには入川が流れていることを知っていたので、沿道を歩いていけばなんとかそれっぽいところに辿りつくだろう、という予感があったからです。
入川へ近づける道を意識していると、第一村人を発見しました。近づいてみると「紅葉ですか?」と話しかけてきました。話しを伺っていると、どうやら2023年の紅葉は早咲きだったようで、周辺はすでにシーズンオフとのことでした。
バスの中から紅葉の加減を気にはしていたものの、やたらと緑が多いような…と思いながらも山深くなればそれなりに染まっていくはず。進むべし。との気持ちもここまでのようです。とはいえ、ここまで来たからには1枚くらいは記録として残しておきたいところ。
話しかけてくださったおじさんは山小屋のオーナーさんでした。雪が絡む前に小屋を閉める準備をしているところだったようです。貴重な現地情報、その節はありがとうございました。ちなみにこちらのオーナーはブログもやっているので登山をやる方はチェック!
一般道と川沿いに分かれる道があり、川沿いへとつづく道を進むことにしました。
アスファルトから砂利道になり、しばらく歩いていくと左側にキャンプ場が見えてきました。どうやら「入川渓谷夕暮れキャンプ場」というところだそうです。
人の気配がなかったので、シーズンオフということでしょう。渓流沿いでキャンプ飯とか最高ですね。
入川夕暮れキャンプ場から離れ、20分ほど川沿いを歩いていくと建物が見えてきました。
そこは「トラウトオン!入川」という釣り場だそうです。ぐるりと見回して気付いたのですが、しれっと駐車場があります。ということで、車でここまで乗りつけて釣りが楽しめるそうです。しかもBBQもOK。家族でも一人でもこれちゃいますね。
どうやらここもシーズンオフということみたいで、誰もいませんでした。
川のそばへ降りることができるので、ここを拠点に写真三昧とすることにしました。15時50分のバスへ乗車することを前提に、2時間ほど撮影させていただきました。
ハイエースとバスと電車で宝登山神社へ!|川又~長瀞駅
15時50分のバスに乗るため、15時過ぎに入川渓流から離れました。砂利の一本道をひたすら歩きながら、薄く色づいたもみじが風にあおられ入川に舞っていく様は、まさに落花流水の世界。自分というちっぽけな人間も、有限なる時間においては、落花流水のごときかな。
ハイエースで大滝温泉遊湯館へ
自然との詫びさびをいだきながら10分前にバス停の目印となる「川又観光トイレ」に到着すると、バスではなくハイエースが停まっていました。まさかとは思いましたがそのまさか。帰りはバスではなくハイエースとのこと。これも旅のだいご味。柔軟に流れるべし。
車の暖房による暖かさと、山道にもかかわらず眠気を誘う優しい運転によりうとうとしていると、「着きましたよ〜」と一声かかりました。運賃を支払い外へ出ると、そこは目的地と思っていた三峰口駅ではなく、大滝温泉遊湯館でした。すっかり忘れていた。。。
バスで三峰神社駅へ
お風呂に入りたくなる衝動を押し殺しながら、僕しかいないバスの停留所で、まだかまだかとただひたすらにバスを待つこと10分。今度はハイエースではなくバスとしてその姿を表し、遊湯館からはバスで三峰口駅へ向かうこととなりました。まさに落下流水。
電車で長瀞駅へ
目的地としていた三峰口駅にようやく着きました。当初の予定は、15時04分着。現実は17時前。これぞ旅の醍醐味。予定は未定なのだと。予定をたてることは大事だが、予定通りにいかないことを前提にすることもそれなりに大事だということを、旅をするたび思いだす。
バスのドライバーさんが行きと同じ人えした。愛想よく振る舞っていただいたこの人の写真を撮っておけばよかった。また、そのうち来ますとは言ってみたものの、ドライバーさんがいつまでもドライバーさんであるかはわからない。一期一会とは人生に対して乙なもの。
三峰口駅へ向かうとほどなくして電車が到着しました。当初の予定では16時に上長瀞駅へ向かい、すぐそばを流れる荒川方面へ歩くこと10分、「月の石もみじ公園」のライトアップされた紅葉を撮影することをよていしてました。これをごっそりカットして、次の目的地である宝登山神社〈ほどさんじんじゃ〉へ向かうために、長瀞駅へ行くことになりました。
宝登山神社のライトアップ
三峰口駅から秩父鉄道に揺られること1時間で長瀞駅に着きました。時間も17時ということで、日も沈みコントラストもうつろうばかり。見える景色も闇に染まり、街灯や生活の灯が目につくようになってきました。
長瀞駅から宝登山神社までは一本道なので迷うことはありません。駅のロータリーから宝登山神社までが参道なのかな?とおもっていたら、道中の交差点付近に鳥居があったのでここからが宝登山神社への参道のようです。車も通れるサイズの立派な鳥居です。
長瀞駅からわき目もふらず宝登山神社へ向かうとなると、だいたい15分程度です。僕は写真が目的ですので、まわりを気にしながらゆっくりと神社方面へとむかいます。空気が澄んでるので、写真の抜け具合もいい感じです。
ライトアップされた宝登山神社が幻想的
宝登山神社もライトアップされていて、階段を上った先にある本殿が神々しくみえるのがいいですね。紅葉した木々がたくさんあることから、ライトアップされると金色の光につつまれている幻想的な雰囲気を楽しめます。池もあるので風がないとキレイな反射もまた一興。
ちなみに宝登山神社の御祭神は3体います。
- 神日本磐余彦尊〈かんやまといわれひこのみこと〉
- 大山祇神〈おおやまづみのかみ〉
- 火産霊神〈ほむすびのかみ〉
深堀したい方はWikipediaへ行ってらっしゃい!
宝登山には由来があります。ヤマトタケルが遥拝しようと長瀞の地を訪れると、火が燃えさかり進めなくなったそうです。案内役の大きな犬が火を止めに入ったことから、犬が火を止めた山、火止山〈ほどさん〉が転じて宝登山〈ほどさん〉へ、ということだそうです。
とりあえず行くことが大事。また来ようと思える場所だから。
予定は未定ということで、月の石もみじ公園を省くこととなってしまいましたが、大事なことは現地へ足を運び体感することだとおもいます。2年ぶりの長瀞旅でしたが、やはり心と体をただただ自然にさらす、みたいなことが重要なのではとおもいます。
いつこの地へ足をはこぶのかはわかりませんが、また訪れようと思う場所であることには間違いありません。長瀞駅を中心として、桜の季節に長瀞岩畳あたりをぶらぶらするのも粋ですね。雪景色をベースに訪れるのもいいかもしれません。また来ます。
Instagramで写真をアップ中なので、ぜひご覧ください!